退職後は健康保険の任意継続・要件・手続き・期間

 

健康保険の任意継続は退職しても前の会社の健康保険をそのまま2年間引き継げるシステムです。しかし、どういった内容なのかわからない方の多くいらっしゃると思います。
ここでは、利用者のいちばん多い「協会けんぽ」の任意継続について説明します。

任意継続のメリット

任意継続保険料は最高限度額がある

最高限度額があるので本来支払うべき健康保険料よりも安くなる可能性がある。

例 Aさん 45歳(介護保険料対象者) 東京都内勤務 協会けんぽ加入
在職中の報酬36万円 の場合の任意継続保険料
36万円で計算           41,976円
30万円(最高限度額適用)で計算  34,980円

任意継続保険料には上限があるため月額6,996円もお得になります。
※令和2年度の健康保険の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は、30万円

家族を扶養に入れることができる

国民健康保険には「扶養」という概念がありませんので、被扶養者がいる場合は、あわせて国民健康保険に加入する必要があり保険料が加算されますが、任意継続は1人分の保険料で扶養家族分の保険料を支払わずに済むメリットがあります。

 

任意継続のデメリット

任意継続期間は2年まで

任意継続期間は最長2年間となっており2年を過ぎると自動的に脱退となります。したがって、2年後には他の健康保険に新たに加入しなければなりません。

 

任意継続被保険者になるための要件

1 資格喪失日の前日までに「被保険者だった期間が2ヶ月以上」があること。
   ※資格喪失日とは退職した日の翌日
2 資格喪失日から「20日以内」に申請すること。(20日目が営業日でない場合は翌営業日まで)

※ 申請については、住所地を管轄する全国健康保険協会の都道府県支部で行います。

 

申請に必要なもの

康保険任意継続被保険者資格取得申出書

健康保険任意継続被保険者資格取得申出書は、協会けんぽのサイトからダウンロードするか協会けんぽから取り寄せることができます。

被扶養者となる方がいる場合の添付書類(必須)

  在職時より引き続き被扶養者となる場合 任意継続の資格取得と同時に新たに被扶養者となる場合
 被保険者と同居 ○収入を証明する書類※1   ○続柄を証明する書類
○収入を証明する書類※1
○同居していることを証明する書類
被保険者と別居 ○収入を証明する書類※1
○仕送りの事実と仕送り額の確認ができる書類※2
○ 続柄を証明する書類
○収入を証明する書類※1
○仕送りの事実と仕送り額の確認ができる書類※2

※1 16歳未満の場合は添付不要(学生でも16歳以上の方は添付が必要)
※2 16歳未満及び16歳以上の学生の場合は添付不要(16歳以上の学生の場合は職業欄に「学生」と記入。)

書類を添付すると保険証の早期発行が可能

退職証明書写し、雇用保険被保険者離職票写し、健康保険被保険者資格喪失届写し等、資格喪失の事実が確認できる事業主または公的機関の証明印が押された書類
※上記書類の添付がなくても手続はできますが、書類を添付すると、保険証の早期発行(1週間程度)が可能となります。添付がない場合は、2~3週間程度となります。

被保険者期間

任意継続被保険者となった日から2年間です。

任意にやめることはできません。
市町村の国民健康保険に加入する、または健康保険の被扶養者になるためという理由では資格喪失をすることはできません。

 

任意継続被保険者の資格喪失

次表のいずれかに該当するときは、被保険者の資格を喪失しますので、被保険者証をすみやかに返納しましょう。

  資格喪失事由 資格喪失日
1  任意継続被保険者となった日から
2年を経過したとき
被保険者証に表示されている
予定年月日
2 保険料を納付期日までに納付
しなかったとき
納付期日の翌日
3 就職して、健康保険などの
被保険者資格を取得したとき
被保険者資格を取得した日
4 後期高齢者医療の被保険者資格
を取得したとき
被保険者資格を取得した日
5 被保険者が死亡したとき 死亡した日の翌日

※3、4に該当した際は「資格喪失申出書」の提出が必要。

必要書類を郵送する

任意継続するために必要な書類を、退職した次の日から20日以内に協会けんぽに郵送します。

20日以内に申請する

退職した日の翌日から20日以内に協会けんぽに必着となっています。

 

保険料は原則2年間変わらない

保険料は次の場合を除いて2年間変わりません。
(1)任意継続加入中に40歳になり介護保険第2号被保険者に該当した場合、または65歳になり介護保険第2号被保険者に該当しなくなった場合
(2)健康保険料率や介護保険料率が変更された場合
(3)標準報酬月額の上限が変更された場合
(4)保険料の異なる都道府県へ転出した場合

 

保険料の納付

(1)保険料の納付期限

毎月の保険料は、送付される納付書に印字された保険料を納付期限までに支払います。
(正当な理由なく納付期日までに保険料を納めないと、納付期日の翌日で資格喪失することとなり、被保険者証は使用できなくなります。)

(2)保険料の納付方法

ア 納付書による納付

   コンビニエンスストア、銀行等の窓口、銀行等のATMで納付できる。

イ 口座振替

  管轄の協会けんぽに申込書を提出すれば口座振替することが可能。

ウ 保険料の前納

  保険料を事前に一括して納付すると、保険料が割引[年4%(複利現価法による)]になる。

 

任意継続被保険者の保険給付は一部制限あり

 

任意継続被保険者である間は、在職中の被保険者が受けられる保険給付と同様の給付を原則として受けることができますが、傷病手当金・出産手当金は、任意継続被保険者には支給されません。
※資格喪失後の継続給付に該当する場合、任意継続被保険者であっても傷病手当金・出産手当金を受けることができる。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

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